東京・竹芝桟橋と伊豆諸島間の定期旅客船を運航する東海汽船(東京都港区)の船舶5隻のうち3隻が、9日から28日まで使えなくなる。酒気帯び勤務など複数の法令違反で国土交通省から使用停止命令を受けたためだ。関連会社の船による代替輸送を予定しているものの、一部の航路では輸送力が落ちることになり、小学校の修学旅行が延期になるなど、島の暮らしや観光に影響が出始めている。(佐藤航)
「船が小さくなると満員で乗れないかもしれないため、利用を見送る客が出ている。9月は台風で欠航続きで、これで島のダイビング需要はほぼ壊滅だ」

行政処分に伴って航路が変更される「さるびあ丸」(手前)=6日、東京都港区の竹芝桟橋で(横田航洋撮影)
竹芝桟橋から南に約160キロの式根島でダイビングショップを営む下井勝博さん(56)は、やり場のない怒りを抱えて嘆く。東海汽船の代替輸送計画では、式根島の航路は従来の大型客船「さるびあ丸」(最大定員約1300人)に代わり、大幅に小さい関連会社の「くろしお丸」(同200人)を使うことになり、ダイビング客のキャンセルが相次いでいるという。
東海汽船は、船長らの酒気帯び乗務やアルコール検査の身代わり受検などが発覚し、今月2日に国から海上運送法に基づく船舶の使用停止命令を受けた。
旅客輸送では、竹芝と八丈島などを結ぶ航路で従来の大型客船「橘丸」が使えなくなり、式根島や新島などの航路で運航していたさるびあ丸を配置転換することにした。式根島などの航路ではくろしお丸のほか、ジェット船も運航するが、波に弱いジェット船は欠航が多く、需要に対応できるかは不透明だ。式根島では、民宿でも予約のキャンセルが出ているという。

行政処分に伴って使用停止命令を受けた東海汽船の「橘丸」=6日、東京都港区の竹芝桟橋で(横田航洋撮影)
貨物輸送も小型のくろしお丸が中心となるため、物流への打撃も懸念される。新島で焼酎の蒸留所を営む宮原淳さん(62)は長年、東海汽船を利用して商品を出荷してきたが、今月1日には「次は...
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