路上で倒れた男性を救助したとして、東京・板橋消防署は6日、豊島区の会社員早川愛さん(32)ら5人に署長感謝状を贈った。東京消防庁の災害...
署長感謝状が贈られた(前列右から)鈴木斎彦さん、岡部舜也さん、早川愛さん、鶴田和也さん=板橋消防署で
路上で倒れた男性を救助したとして、東京・板橋消防署は6日、豊島区の会社員早川愛さん(32)ら5人に署長感謝状を贈った。東京消防庁の災害救急情報センターに現場映像を送り、リアルタイムで応急手当てのアドバイスを受ける「Live119」を活用し、連携プレーで命を救った。(西川正志)
ほかに感謝状が贈られたのは、早川さんの父で教員の誠さん(62)=千葉市、教員の鈴木斎彦(よしひこ)さん(44)=北区、訪問看護師の岡部舜也さん(28)、公務員の鶴田和也さん(40)=ともに中野区。
10月13日午前、板橋区内で散歩中だった早川さんと誠さんは、歩いていた80代くらいの男性が倒れ込むのを目撃。男性は心肺停止の状態だった。早川さんが119番し、近くにいた鈴木さんが近くの公共施設から自動体外式除細動器(AED)を持ってきた。
早川さんは手持ちのスマートフォンから「Live119」にアクセスし、現場の映像を送りつつ心臓マッサージの方法などを東京消防庁の職員から聞いて誠さん、通りがかった岡部さん、鶴田さんに伝えた。3人が交代で心臓マッサージや人工呼吸を繰り返し、鈴木さんがAEDを使用。5人の懸命な救命活動の結果、男性は救急搬送時には呼吸が戻ったという。
板橋消防署であった贈呈式には、誠さん以外の4人が出席し、松本欣也署長から感謝状が手渡された。早川さんは「命を助けられて良かった。目の前で起こったことを口頭だけで伝えるのは難しい。Live119で映像を見てもらいながら具体的な助言をもらえて心強かった」と話した。
松本署長は「迅速な通報と適切な救命処置を実施していただき、男性を救命できたことに感謝します」とコメントした。