ビットコイン、5万8000ドルまで下落の可能性:スイスブロック
ビットコイン(BTC)は過去1カ月、史上最高値を更新し続けている。反落はあるものの、その度にすぐに買い戻され、史上最高値を更新している。しかし近いうちに下落局面を迎える可能性があるとアナリストは警告している。 デジタル資産分析会社スイスブロック(Swissblock)は3月13日に発表した短信で、ビットコインは1月下旬の3万8000ドル(約570万円、1ドル150円換算)から、大幅な下落なしにほぼ2倍に上昇しており、下落局面が差し迫っている可能性があると述べた。 「一直線に上昇するものはない。ビットコインでさえも」とスイスブロックのアナリストはテレグラムで述べた。 「近々、反転しそうだ」 スイスブロックのアナリストはその根拠として、ビットコイン価格がじりじりと上昇しているにもかかわらず、4時間足チャートのRSI(相対力指数)が低下しており、価格の下落を予感させる弱気ダイバージェンスが発生しつつあると指摘した。RSIは広く使用されているモメンタム指標で、価格変動の大きさと速度から相場の過熱度を示す。 スイスブロックのアナリスト、ヘンリック・ゼーバーグ(Henrik Zeberg)氏のチャートによると、早ければ数日中に下落する可能性がある。しかし大局的に見れば一時的な後退にとどまり、やがて上昇トレンドが復活し、最高値を更新することが予想されている。 「ビットコインは次の動きで5万8000ドル(約870万円)から5万9000ドル(約885万円)まで下落すると見ている」とスイスブロックは20%の下落可能性を示唆しつつ、「しかし、まだピークを迎えてはいない」と述べた。 暗号資産(仮想通貨)投資サービス会社マトリックスポート(Matrixport)も12日、ビットコイン上昇は燃料切れを起こしつつあると指摘し、調整を予測している。同社のアナリストは「この強気相場はまだ続くが、低下するRSIと依然として高いビットコイン価格とのダイバージェンスは、再上昇の前に調整の必要があることを示している可能性がある」と述べた。 ミームコイン価格の高騰も、差し迫った下落局面を示唆している可能性がある。主要暗号資産で得た利益をよりリスクの高い暗号資産に投じる動きは、暗号資産の上昇トレンドの最終局面でしばしば見られる。例えば、昨年5月のペペコイン(PEPE)の急騰は、翌月のビットコイン価格の15%下落を予兆していた。 ビットコインは当記事執筆時点、7万3000ドル(約1095万円)をわずかに上回り、過去24時間で2.6%上昇。広範な市場を追うCoinDesk 20 Index(CD20)は同期間に4%上昇した。 |翻訳・編集:行武 温|画像:16:9 Crop: Bull and Bear (nosheep/Pixabay)|原文:Bitcoin Could Drop to $58K as Cool-Off Period Is Imminent, Swissblock Says